五竜岳・武田菱 (αガリー)

思わず指差したくなる!美しい雪形を滑る

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五竜岳・武田菱の滑走ライン

データ

備考

武田菱は雪の走路が交錯していて、複数の滑降ラインが存在します。通過したガリーの名前に、必要に応じてラインの形状(直線、くの字など)を付記すると、ラインを特定しやすくなりそうです。

五竜岳・武田菱の滑走シーン1

踏査記録

メンバー:三浦(ぶなの会)、小川(新潟稜友会)
装備:ピッケル・アイゼン・ビーコン・ショベル・ロープ(8.5mm*40m 2本)・ハーネス・ほか

2008年4月13日
遠見尾根〜G2直下〜武田菱αガリー(直線ライン)を滑走〜Aルンゼ〜シラタケ沢〜遠見尾根

8:50
稜友会メンバーと五竜山頂を踏んだ後、G0稜を登った三浦さんらとG2の頭付近で合流。40mほどの雪壁を降り、ドロップ地点に向かう。

9:05
ロープを出して、三浦さんがαガリーの下見に入る。天候は曇り。日差しで雪が緩むのを待ってという、当初の目論見は外れた。クラストした斜面は、かなり厳しそうだ。慎重を期するため、さらにもう一本ロープを足して70m先のα-γガリー分岐まで確認する。上がって来た三浦さんの話では、α-γガリーはさらにクラストが強いという。
検討の結果、三浦さんと私は短い距離でAルンゼに合流できるαガリー直線ラインを、ほかのメンバーはAルンゼを滑ることに決める。

10:05
三浦さん、滑降開始。クラストした急斜面を慎重に滑り降りてゆく。
その姿が視界から消えてしばらく後、コールを確認して小川スタート。上部45度+の広い部分で3回ほどジャンプターンすると、もう滑走条件の悪い部分に入ってしまった。雪面の幅は10m近くあるのだが、雪崩道になっている中央2〜3mだけが平滑で、その両脇はひどく波打っている。融雪が例年より進んでいるせいだろうか。コンディションが限度いっぱいなのは解かっているので、予定通り横滑りでいなす。ひたすら逃げまくって、第一岩稜の派生ガリー合流点あたりまで。ここからジャンプターンを再開すると、間もなくAルンゼで待ってくれている仲間たちが見えてきた。

せっかく滑る事ができたのに、何だか宿題が増えてしまった様な気がする。武田菱といってイメージするのは、やはりα-γガリーを通過する電光型のライン。しかも高速で吹っ飛ばせる好条件を当てたい。また、来年もここに来ることになりそうだ。

(小川)

五竜岳・武田菱の滑走シーン2